Zoomで勝手に国際電話され24万円請求?契約と設定によってはおこりえる。「呼び出し」機能利用の注意

最終更新: 2020年10月27日

TwitterでZoomを利用していたら勝手に国際電話となり、24万円請求されたという投稿が話題を集めている。デマとする声やビジネスライセンスにアップグレードし請求が増えた分を誤解したとの見解もあるが、Zoomには「呼び出し」機能というものがあり、これの利用方法によっては可能性として有り得なくもない。本来便利な機能が誤解によって利用されなくなる恐れや、Zoomが一方的に批判されるお恐れがあるので、補足しておきたい。



Zoomではより多くの人が会議に参加出来るように電話による参加オプションがある

Zoomのコンセプトは誰でも簡単にオンラインビデオ会議を実現するということであり「誰でも簡単に」の中には「電話しかない会議参加者」も含まれる

 例えば外出先のパソコンを使ってZoom会議に参加しようとしたが、そのパソコンにマイクやスピーカーが無かったり、あるいはWi-Fiの電波が届かない場所で会議に参加しないといけない場合もあるだろう。

 このような場合に、Zoomは「電話回線」を利用して会議に参加するオプションを提供している。

 その「電話回線」で参加するためのオプションが、今回槍玉にあげられた「有料通話」オプションである。

■Zoom会議に電話で参加する2つの方法


Zoom会議に電話で参加するには、2つの方法があり、それぞれに電話料金の請求対象が異なっている。

・会議参加者が電話して参加する「電話で参加」

  1つ目の方法は、会議参加者が所有している電話機から電話番号を入力して会議に参加する「電話で参加」という方法だ。

  これを利用した場合には、会議参加者は画面に表示された電話番号に電話することで他の参加者と電話で会議に参加することが出来る。

  電話料金の負担:会議参加者側に「電話の通話料金」が加算される。

・ホスト側から、会議参加者に電話する「呼び出し」

  2つ目の方法は、ホスト側から会議参加者に電話する「呼び出し」という方法だ。

  これを利用する場合は、会議参加者は自分の電話番号を入力し「着信希望」により会議に参加できるようになる。

  電話料金の負担:ホスト側に「電話の通話料金」が加算される。


■ホスト側に電話料金が来る「呼び出し」を禁止する

 では、Zoomのホストをしていたら「勝手に国際電話を利用されて、多額の電話料金を請求される」という事態は起こり得るだろうか?条件が揃えば、起きないとも言えない。但し、あくまでも「勝手に」ではなく「契約と設定次第では」というのが正確だ。以下のよう前提条件を満たした時に、「勝手に請求されたような誤解」をすることになるだろう。

 ・前提条件

  - Zoomの契約をプロ以上のライセンス契約を行っている

  - コールアウトアドオンを購読している

  - 呼び出し設定が有効になっている

  - 会議またはウェビナーにて、参加者が「呼び出し」で参加した

  - ホスト管理者が「呼び出し」設定が有効になっているのを忘れていた

 そもそも、「呼び出し」設定は、プロ以上のライセンスで無ければ有効化出来ないので、無料でZoomを利用しているユーザーには関係が無い。有料のプロのプランで「呼び出し」設定が有効になっている場合には、参加者が「呼び出し」を利用した際に電話料金の負担がホスト側にいくことになる。


■「呼び出し」を無効にする方法

 「勝手に」請求されるのではなく、あくまで契約と設定に従った動作をするだけだが、「呼び出し」機能を無効にしておけば、参加者の通話料負担を回避することが出来るようになる。

■どんな時に「呼び出し」を有効かする?

 上記の方法で「呼び出し」を無効にすることは出来るが、そもそも「呼び出し」はどういった時に利用すべきものだろうか?会議とは様々な状況で開催する必要があり、Zoom飲みや、社内での会議といった対等な立場の人間同士での会議であれば、通常「呼び出し」は必要ないかもしれない。

 しかし、クレーム対応等で被害を与えたお客様との会議が必要になるような場面で、「顧客に電話代を負担させるわけにはいかない」という場面もあるだろう。そういった場合に通話料を負担させてしまうと更にクレームになるリスクもある。

 このような「顧客に電話代を負担させたくない」といった場合に、「呼び出し」は有用な機能として利用出来る。

 本来「呼び出し」は状況によっては便利な機能だが、内容を理解せず多様していた場合等は、電話料金の請求が発生する可能性は勿論ある。どんなに便利な機能でも誤った使い方をすれば、災いを招くことも有る。今回の騒動で不安になった方は、Zoomの、その他の電話機能を無効にしておくと良いだろう。但し、参加者の状況によっては電話でないと参加出来ない場面は十分あるので、会議参加者全体の利用状況も考慮して判断することを推奨する。


大元隆志 | クラウドセキュリティアナリスト/国士舘大学経営学部非常勤講師10/9(金) 14:53

9回の閲覧0件のコメント
  • Facebookの - ホワイト丸

(c) HATCHWORK Co.,Ltd. All rights reserved.

​チラシ